学校の安全が覆された日
〜池田小事件から24年目の日に〜
2025年6月8日。
今日は大阪教育大学附属池田小学校で発生した不審者乱入、児童殺傷事件から24年目の日だった。
私は、ゼミの学生や授業で担当する学生たちを連れて午後から訪問した。
そして、校長室の遺影、事件現場などを歩きながら、学生たちに伝えたいことを伝えた。
あとで学生に聞くと、校長室の遺影を見た瞬間に胸が詰まり、泣き出しそうになったと言った。
24年経った今、何が変わり、何が変わっていないのだろう。
今日は日曜日ということもあり、卒業生も多く訪れ、私の教え子とも何人か顔を合わせた。
当時の教員とも多く顔を合わし、まるで法事に親戚が集まり、近況について談笑しているような、そんな感傷にも浸った。
変わったのは、確実に時が経っている、ということだ。
一方で変わっていないことはなんだろう。
最近、そしてあいも変わらず、学校への不審者侵入や子供の命が脅かされる事件、事故が後を絶たない。
変わっていないのは、事件の教訓が今いる子供たちの命に結びついていないことだ。
私自身、年間に何度も講演の依頼を受け、事件の教訓を伝承しているつもりだ。
また、本も執筆したし、このようにブログでも伝えているつもりだ。
しかし、なんと微力で、力がないのかと歯痒い思いを拭えない。
池田小学校で学び、体験し、取り組み、共に歩んだ教員、ご遺族、子供たちに申し訳ない思いがする。
しかし、このような活動、研究、実践を続けていくしかないのだろうと思う。
事件から24年の日に改めて、そして強く思った。
