「日本の教師は、世界でもっとも仕事に満足していない」教師はなぜ、憧れの職業ではなくなったのか No.21

前回の記事(本シリーズNo.20)では、TALIS2018の結果から、日本では調査対象となった66%の教師が「教職は社会的に高く評価されている」と思っていない、という結果に注目した。

日本の教師は、「この仕事に満足しているか」

では今回は、「この仕事に満足している」との記述に「当てはまる」または「非常によく当てはまる」と回答した教員の割合について見てみよう。

(No.20より再掲)

調査結果では、日本は82%を示した。

【図7】(本シリーズNo.20より再掲)の左から2番目が今回取り上げるトピックだが、他のグラフと比べて、一見して様相が違うことがわかる。

すべてのTALIS2018参加国・地域が70%強を示している。
参加国平均は90%だ。
このことは、参加国・地域のほとんどの教員が教師という仕事に満足感を持っているということになる。

これは、「社会的に評価されていない」という回答と関連があると考えられる。
要するに、教師はその職業に生きがいや、やり甲斐を感じて仕事をしている。
目の前の子供たちの人生に強く関わるという責任、使命感を持って仕事をする。

それなのに、社会ではその仕事の価値を評価していないと感じているのだ。

こんなに大切で、素晴らしい仕事なのに。
自分たちは、見えないところで大変な苦労をしている。

そんな声が聞こえてくるようだ。

そこでよく見てほしい。

この82%という数字は、ノート2018によると参加国中、最下位ということだ。

要するに、日本の教師は、教師という仕事に概ね満足はしているが、世界の教師に比べると「そうではない」「満足していない」という教師が多いということがわかる。

日本の教師は、世界で最も「自身の職業に満足していない」ということになる。

この原因は何か、考察するべきだろう。

次回は、その原因について【図7】をさらに検討していこう。

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